デビューまで10年待ち続けた彼の思いが胸に響いてくるアルバムです。
「19度的音域」とジャケットにも印刷されているように幅広い音域で、とても丁寧に大切に歌い上げています。
低音から高音へと伸びるときの歌声は、爽快な気分になれます。
このアルバム「火光」には彼のつぶやきと彼自身が描いた挿絵が数点入った写真集が同梱されています。
このつぶやきと挿絵を見てアルバムを聴くと、彼がデビューを待ち続けた10年という期間を感じ、彼のこのアルバムへの思いのようなものがひしひしと伝わってきます。
1曲目の“愛中飛行”は信樂團のボーカル阿信が作詞作曲した作品で、合唱はもちろんのことMVにも出演している力作です。
2曲目“變質”、3曲目“還沒瘋”、5曲目“麻痺”、8曲目“冷凍”、10曲目“解藥”は石康軍が作詞（8曲目“冷凍”は共同作詞です）、12曲目“黑夜過後”は作曲を手がけています。
彼の詞は心象や情景を淡々と語り、飾り気はないけれど、じわじわとそしてじっくりと心に染入ってきます。最初に感じる物足りなさが、いつのまにか満たされているような不思議な味わいがあります。
満たされた後は、もうどっぷりと彼の世界にはまること間違いありません。 |
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